「石狩市本町地区」という地名を言われて、パっと「あそこだ!」と思い浮かぶ方はなかなか居ないかと思います。
ただ「あそびーち石狩」や「番屋の湯」があるあたりだよ、と言われるとほとんどの方がわかるハズ。
実はこのエリアこそが石狩の発祥の地で、周辺でも特に古い歴史をもち、かつ海辺で見られる動植物も豊富な自然の宝庫。
札幌ターミナルから発着の「石狩線」に乗って、各種スポットを巡ってみましょう!
今回の記事は前編と後編の二部構成!
前編では下記地図のA~Dまでのスポット&イベントを紹介します♪
石狩の観光についてはココで!「石狩市観光センター ゆめぽーと」
札幌ターミナルからバスに揺られておよそ1時間、終点からひとつ前のバス停「石狩温泉前」。
今回はここで降りて周辺を散策します!
バス停のすぐ目の前にあるのが「石狩市観光センター ゆめぽーと」。
石狩観光協会が入る、石狩市の観光の拠点です。
館内では石狩で作られた加工品や農産物、パンなどを販売。
ブランド豚・望来豚(もうらいとん)や浜益(はまます)産のタコを具材に使った缶詰のカレー「イシカリー」やご当地ゆるキャラ「さけ太郎&さけ子」のグッズなどが購入できます。
各種パンフレットなどもあり、今回紹介する本町エリアのほか、広~い石狩市のさまざまなスポットを知ることができます!
レンタサイクルも無料で貸し出しているため、周辺を自転車で巡るのもいいですよ♪
スポット概要
名前 | 石狩市観光センター ゆめぽーと |
住所 | 石狩市親船町107 |
電話番号 | 0133-62-4611(石狩観光協会) |
営業時間 | 8:45~18:00(11月1日~3月31日は~17:15) |
休み | 無休 |
HP | https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/site/sightseeing-guide/1652.html |
「赤井川村山中牧場直売ソフトクリーム ミルキー店」のソフトクリームは外せない!
ゆめぽーとのお隣には「赤井川村山中牧場直売ソフトクリーム ミルキー店」があります。
こちらのソフトクリーム、海水浴や温泉の帰りなどに食べたことがある方も多いのでは?
ソフトクリームはミルク、いちご、ミックスの3種類があり、どれも350円。
チョコやストロベリーなど4種類のシロップが選べるカップソフト各400円(シロップなしは350円)などもありますよ!
店名の通り赤井川村の新鮮な牛乳を使っており、とってもクリーミーなのに後味すっきり。
バスを降りたら、まずは味わってみて!
ちなみに、オープンは例年4月10日以降の最初の土・日曜から。
石狩さけまつりが終わると一緒に営業を終了し、冬期は休業です!
スポット概要
名前 | 赤井川村山中牧場直売ソフトクリーム ミルキー店 |
住所 | 石狩市親船町107 |
電話番号 | 0133-62-3690 |
営業時間 | 10:00~17:00(材料が無くなり次第終了) |
休み | 不定休(9月下旬~4月上旬は冬期休業) |
HP | なし |
石狩川とともに巡る歴史を解説「いしかり砂丘の風資料館」
「いしかり砂丘の風資料館」は石狩市の自然と歴史を紹介する博物館。
ゆめぽーとからは徒歩4分ほどで、「石狩番屋の湯」がお向かいにあります。
館内1階では海・川・河口と3つのゾーンに分けて資料を展示。
1万年前~5000年前に石狩湾にいたというクジラの化石やサケ漁の歴史など、北海道最大の川・石狩川と海とともに重ねられた石狩の歴史を紹介します。
また、石狩市は日本で初めて缶詰工場が作られた場所。
そのことにちなみ、手動の機械で「缶詰作り体験(150円)」を行うことが可能です。
そのほか石狩の浜に漂着したものの展示(ビーチコーミング)もしており、各国のペットボトルなどゴミのほか、巨大な電球といった不思議なものも。
2階は石狩市花川で見つかった縄文遺跡「石狩紅葉山49号遺跡」の出土品を紹介するコーナー。
およそ4000年前に使われていたというサケ漁の道具類や植物を使って作られた捕獲用の柵を展示しており、特にこの柵は縄文人の技術や漁業の姿が垣間見えるとても貴重なものです。
資料館の隣には明治から昭和にかけて米や塩などの食品や呉服販売のほか、酒造業などさまざまな事業を手掛けた商家・旧長野商店の石蔵も残されています。
こちらは明治10年代に建てられたと考えられており、道内に現存する木骨石造建築(柱や骨組みに木を使った石造りの建物)としては最古級の可能性があるそう!
資料館の入場料(300円)で内部の見学ができ、入口側では当時の商家の様子を再現。
奥の石蔵では長野商店の歴史や建物の特徴の解説、明治~大正時代の本町地区のジオラマなどがあります。
「石狩発祥の地」であるこの地域一帯が、当時どれだけ栄えてたのかが分かります!
スポット概要
名前 | いしかり砂丘の風資料館 |
住所 | 石狩市弁天町30-4 |
電話番号 | 0133-62-3711 |
料金 | 入館300円(中学生以下無料) |
営業時間 | 9:30~17:00 |
休み | 火曜(祝日の場合は営業、翌日休) |
HP | https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/museum/ |
「石狩浜海浜植物保護センター」で学ぶ石狩の自然
石狩浜は多彩な海辺の動植物が観察できる豊かな自然も特徴。
しかし1970年代から、海水浴などのレジャー利用が増え環境破壊が問題となりました。
「あそびーち石狩」のすぐ裏手にある「石狩浜海浜植物保護センター」は、海浜植物や砂丘をはじめとする自然環境の保護や情報を発信する施設です。
館内ではパネルで石狩浜周辺の植物や生き物を紹介。
約6000年前には海の下にあったという石狩浜の成り立ちから現在に至る地形のしくみなども解説します。
シンボル塔は展望台になっており、天気がいい日は海原とともに南西方向に小樽方面の山々を、北東側では浜益岳や雄冬岬などを見渡すことができます。
上記の写真は南西方向のもの。
窓には見ることができる山々が描かれており、頑張って重なるよう撮影してみました!
センターの裏手には観察園があり、砂浜から海岸林に至る植物の植生を再現しています。
「例えばこれはハマエンドウですが、海浜植物の特徴の一つとして砂や塩に耐えられるよう葉っぱが分厚いです。また、海浜植物は栄養や水の少ない場所に生えるので、長く広く根を張るんですよ」と保護センターの髙橋さん。
館内のパネル展示で紹介された植物や環境を実際に見て、触れて、知ることができます。
子供に人気なのが海岸に流れ着いた漂着物などで作る「クラフト体験(無料)」。
貝殻や石狩川から流れてきた石炭などが材料です!
なお、このセンターが建つのは戦前にリゾートホテル「石狩海浜ホテル」があった場所。
1937(昭和12)年に竣工しましたが、一度も開業できず1945年に空襲で焼けてしまいました。
現在は観察園に浴室や基礎など遺構が残っており、その名残を見ることができます。
前項のいしかり砂丘の風資料館ではホテルを再現した100分の1模型が展示されています。
幾何学形を中心にしつつも、船を模したとってもモダンな造りだったそう。
というのも、設計を担当したのは田上義也氏は、さっぽろ・ふるさと文化百選の「旧小熊捍邸」や小樽市の歴史的建造物指定を受けた「旧高田邸」などを手掛けた建築家。
また、「カウフマン邸」など8つの建築物が世界遺産になっているフランク・ロイド・ライトに師事したという方です。
こんな建築が現存していたら…と思うばかりです!
スポット概要
名前 | 石狩浜海浜植物保護センター |
住所 | 石狩市弁天町48-1 |
電話番号 | 0133-60-6107 |
料金 | 入館無料 |
営業時間 | 10:00~16:00 |
休み | 火曜(祝日の場合は営業、翌平日休) |
HP | https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/site/kaihinsyokubutu/ |
2023年9月23・24日はこの一帯で「石狩さけまつり」が開催!
石狩の秋を代表するグルメイベントが「石狩さけまつり」。
上記「いしかり砂丘の風資料館」から「弁天歴史公園」に至る約450mの通りに出店やステージなどが立ち並びます!
名物の「鮭の掴み取り」は、23日は15:00~、24日は11:30~と16:00~の計3回行われます。
なお、参加は抽選カードを1枚300円で購入(1人5枚まで!)し、各回50人が当選するというシステム。
運良く当選したら、生命力あふれる鮭を豪快に手で鷲掴みして持ち帰り!
抽選カードはお祭りの当日、掴み取り前に販売されます。スケジュールは
・23日 販売10:30~(抽選会14:30~)
・24日 販売9:00~(抽選会11:00~)、販売12:00~(抽選会15:30~)
となっています。
こちらも名物の「千人鍋」は、23日は11:30~、24日は12:30~販売。
1杯100円で、売り切れ次第終了です。本場の味を堪能しましょう!
そのほか、鮭即売会(今年度は23日のみ実施!)や1回100円のニンジン詰め放題、キッズ縁日なども開催。鮭づくしの2日間ですよ!
イベント概要
名前 | 第58回石狩さけまつり |
住所 | 石狩市弁天町1-1周辺(弁天歴史通り一帯) |
電話番号 | 0133-62-4611(石狩観光協会) |
開催期間 | 2023年9月23・24日 |
開催時間 | 9:00~16:30(両日) |
HP | https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/site/sightseeing-guide/1664.html |
後編では、さらに歴史を感じられるスポットや絶景グルメも!
ここまでだけでも大変充実の本町地区ですが、まだまだ面白いスポットが満載!
後編では道央最古という神社や海浜植物を眺めながら散策ができる公園、大海原を見渡すカフェなどを紹介しています!
\後編はこちら/
前回の記事で石狩の歴史と自然を学びましたが、なんとまだバス停から1kmも歩いていません。 \前編はこちら/ [sitecard subtitle=関連記事 url=https://kankou.chuo-[…]
※当記事の内容は2023年9月20日時点の情報です。