
エビラ、ニャンかけ、ファイヤーバード、腹黒、そしてブラックサバス…
これらは何の名前か分かるでしょうか? 答えは、メニューに並ぶあんかけ焼そばの名前です!
「中華食堂 龍鳳」は数々のユニークなあんかけ焼そばで知られる人気店。

ほかでは見ないようなネーミングに味付け、そして何より驚くほどのボリュームで、あんかけ焼そばの街・小樽でも異彩を放っています。
店外まで行列ができることもしばしばですが、並んでも食べたい一軒です!
\地元で愛されるレストランでも、あんかけ焼そばは定番!/
30年以上にわたり、小樽で愛されるレストラン「小樽中国料理 好(ハオ)」。小樽運河のすぐ目の前という好立地で、観光客はもちろんですが地元客も足繁く通う老舗です。そんなレストランでも定番の人気を誇るのが、あんかけ焼そば! […]
数々の有名人も訪れる老舗中華食堂

「中華食堂 龍鳳」があるのは小樽駅から700mほどの場所で、レトロなお店が多い「梁川(やながわ)通り」の北の端の一角。
店主・太田友樹さんのご両親が1977(昭和52)年に創業し、現在はお母様と一緒に経営しています。


店内はテーブル22席。お昼どきなどは店外に行列ができることも。
その人気ぶりを示すように、壁には訪れた有名人のサインや写真が飾られています。

龍鳳の特徴のひとつは、個性たっぷりなあんかけ焼そばがずらりと並ぶこと。
定番の「エビ塩あんかけ焼きそば」や「五目あんかけ焼きそば」のほか、1食につき22円が保護猫団体に寄付される「ニャンかけ焼きそば」、コショウがピリリと効いた「腹黒あんかけ焼きそば」など定番10種類に、季節限定メニューも登場!

どれも魅力的ですが、ロック好きとして「ブラックサバス焼きそば※」を今回は注文してみました!
※ブラック・サバスはハードロックやヘヴィメタルの元祖と言われる伝説的なバンド
味の秘密は餡を作るスープにあり!


注文を受けるとまずは縮れ麺を茹で、フライパンで軽く焼いて水分を飛ばします。
水分が飛んだら、油を敷いた中華鍋に移してこんがりと焼き上げます。

次に具材とスープを合わせるのですが、これが味の秘訣です!
「このスープはずっと母が作っていて、龍鳳の味のベースです。母は青森県出身で、そこにルーツを持つ煮干しが効いたダシの取り方をしています。和風ブイヨン、といった感じでしょうか」と太田さん。

このスープは豚の背骨と鶏ガラ、そして煮干しと昆布、カツオ節から取るダブルスープ!
しょうゆや塩味はもちろん、生クリームなどともよく合うため、何種類ものあんかけ焼そばが作れるのだそう。


スープと具材を合わせ、よく熱が回ったら水溶き片栗粉を入れていきます。
手早くかき混ぜてとろみがついたら、餡を麺にかけて最後にひと仕上げ。

ブラックサバス焼きそばは、ホールの山椒を砕いてかけるのがポイント。
餡には山椒油も使っており、ビリリと痺れる刺激的な味わいの一杯です!
大盛りも特徴、ノーマルサイズは麺2玉分!

いよいよ「ブラックサバス焼きそば」が到着、今回頼んだのはハーフサイズで麺1玉分(1,200円)。そう、ハーフサイズなのに麺1玉分です。
お皿を持つとズッシリと重く、600gほどの量があります。

そして通常サイズは麺2玉が乗り、右のお皿で提供されます!(奥は0.5玉サイズのお皿)
机の4分の1はあろうかというこの大きさ…小食な方は0.5玉での注文をオススメします。


禍々しさすら感じるヘビーな黒さは、中華のたまり醤油と日本の醤油を合わせることでこのビジュアルを生み出しているのだそう。
そして麺をすすると感じるのが、ビリリとくる山椒のスパイシーさ!

具材は細切りの豚肉やシャキっとしたタケノコ、キクラゲにブロッコリーなどシンプルな内容。
それだけに刺激的な餡の味わいが引き立ち、ブラックサバスの名前を冠するにふさわしい一皿でした!

私と同じく、根っからロックやメタルが好きだという店主の太田さん。
「以前、クレイジーケンバンドのギタリスト・小野瀬雅生さんが来店した際、ブラックサバス焼きそばを頼んだのですが『この咳き込む刺激は、サバスのスイート・リーフだ!』とおっしゃっていました」とマニアックなトークに花が咲いてしまいました。
※参考『Black Sabbath – Sweet Leaf(1971)』。冒頭に咳き込む声がループ再生されます。

これまで20種類以上のあんかけ焼そばを考案してきた太田さん。「1つの具材から何通りの味ができるのか、しりとりのようにこれを足そうあれを足そうと考えていくんですが、いろんな味を想像して作るのが楽しいんですよ」と笑います。

余談ですが、太田さんはご夫婦でFMおたるの音楽番組「太田家」のパーソナリティもしています(毎月第3水曜の19:30~放送)。
ジャンルを問わずさまざまなテーマの音楽を流しているので、ぜひご聴取あれ。
スポット概要
名前 | 中華食堂 龍鳳 |
住所 | 小樽市稲穂4丁目4-9 |
電話 | 0134-23-9918 |
時間 | 11:00~16:00(スープが無くなり次第終了) |
休み | 水・木曜 |
HP | https://x.com/otaru_ryuhou https://www.facebook.com/otaru.ryuuhou/ |
バス停 | 「稲穂4丁目」下車徒歩1分 または小樽駅前から徒歩8分 |
行き方 | 【小樽駅から】「小樽駅前」から02小樽市内本線(桜町) 高島3丁目ゆき、または03小樽市内本線 手宮ゆき(各のりばA)、12赤岩線 かもめヶ丘団地ゆき、または42赤岩・ぱるて築港線 かもめヶ丘団地ゆき(各のりば3)など利用 ※バス停名からのりば地図が見られます |
※当記事の内容は、2025年2月25日現在の情報です