”小樽のグルメ”と聞くと、最初に思い浮かぶのはお寿司などの海鮮系かと思います。
でも、それ以外にも市民が愛する定番グルメがいくつもあるんです!
その筆頭が「あんかけ焼そば」。中華料理店はもちろん、食堂や居酒屋などさまざまなお店で提供されています。
なかでも外せないのが、1964(昭和39)年創業の「中華食堂 桂苑」。
小樽のソウルフード・あんかけ焼そば、長年続く名店でぜひ一度お試しあれ!
並んででも食べたいあんかけ焼そば
小樽都通り商店街のアーケードの中で、まさに”昔ながらの町中華”といった雰囲気を醸し出す「中華食堂 桂苑」。
開店前から行列ができ、お昼を過ぎても客足が途絶えない大人気店です。
その人気の秘密が、注文のおよそ半分を占めるというあんかけ焼そば。
これを目当てに遠くから足を運ぶ人もいる名物です!
店内はカウンター5席、テーブル28席の全33席で、混雑時には相席になることも。
席についてあんかけ焼そばを注文すると、厨房へ「麺一丁!」という掛け声が響きました。
ラーメンなどほかにも麺類はあるのですが、もはや麺=あんかけ焼そば。
どれだけ定番なのかが伺えるひとコマでした。
完成まであっという間の早技!
注文を受けるとまずは麺を中華鍋に入れ、ラードと絡めてジャンジャンと焼き入れ。
カウンター越しに調理の様子を覗かせて頂いたのですが、鍋をあおるたびに香ばしい煙が立ち上がり、否応なく食欲をかき立てられます!
そして別の中華鍋では豚肉やモヤシ、ニンジンなどを炒め、鶏ベースのスープや水溶き片栗粉とあわせて餡を作ります。
次第にキツネ色になってとろみが増していき…絶妙なタイミングで鍋の火をストップ。
こんがりと焼き上がった麺に餡をかけて完成です!
ほかにも料理を待つお客さんがいたのですが、注文から5分ほどで届いてびっくり。まさに職人技といえる手際に脱帽です。
口にするたび出会える、さまざまな味わい
これぞ桂苑自慢の逸品「あんかけ焼そば」870円!
醤油ベースの味付けで、ニンニクやショウガ、ゴマ油の風味がふわりと漂います。
シャキシャキの食感を残した香ばしい炒め野菜に、エビやキクラゲなど具沢山。
そして餡には具材のうま味がたっぷりと染み込んでおり、一度すすると箸が止まりません!
餡とよく絡む中太の縮れ麺は、市内にある兼正(かねしょう)阿部製麺のもの。
コシが強くもちもちとしており、ところどころにあるパリっとした焦げ目が小気味よいアクセントを加えています。
もちもち、シャキシャキ、パリッなど、一皿にさまざまな味と食感が詰まっているのが人気のポイントなのかも!
セットで中華スープがつくのもうれしいところ。
すっきりとした味わいで、箸休めや味のリセットにぴったりです。
また、卓上の酢やコショウを焼そばに使えば、さらに別の味が発見できますよ!
父の味とモットーを受け継いで
あんかけ焼そば以外のメニューも豊富で、チャーハンやラーメン、変わったところではオムライスなども用意しています。
ちなみにこのオムライス、創業から変わらぬレシピと調理方法を守っているのだそう。
「うちは中華食堂ですが、先代である父は”誰でも楽しめるように”とオムライスやカレーなどのメニューも提供したんです。その思いは今も大事にしていますね」と2代目店主の澤田初さん。
この日あんかけ焼そばを作っていたのは弟の忍さん。
ご兄弟で厨房に立ち、桂苑の味と看板を受け継いでいます。
調理をしている時は一心に鍋に向かっていたのですが、インタビューの際はとってもにこやかな澤田さん。
60年続くのも味はもちろん、先代からのモットーにも伺える温かみがあるんだろうな、と思わせるまばゆい笑顔でした。
スポット概要
名前 | 中華食堂 桂苑 |
住所 | 小樽市稲穂2丁目16-14 |
電話番号 | 0134-23-8155 |
営業時間 | 11:00〜19:00 |
休み | 木曜(月によって第2・3水曜も休みの場合あり。公式HPを確認) |
HP | https://www.facebook.com/profile.php?id=100046591431011 |
バス停 | 「小樽駅前」から徒歩5分 |
行き方 | 【札幌駅から】「札幌駅前」から高速おたる号(のりば①)ほか ※高速おたる号望洋台経由は小樽駅前で停車しないため注意を ※バス停名からのりば地図が見られます |
※当記事の内容は、2024年4月2日時点の情報です。