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砂川ハイウェイオアシス館で、いいもの見つけた。 – 浦臼町「神内ファーム21」

札幌~旭川の中間に位置する砂川市の「砂川ハイウェイオアシス館」。
館内では全道各地のおみやげやお菓子を販売するほか、周辺で生産されたお肉や乳製品、野菜に果物など、空知エリアの選りすぐりのアイテムが大集合!
うま味たっぷりな和牛やさわやかな風味の野菜…それらが育つ背景を知れば、どうしてこんなに”いいもの”なのかが分かるはず。
空知の大地と日々向き合う、生産者の方々にお邪魔します。

kato

今回伺ったのは、砂川市の南西部・浦臼町にある「神内ファーム21」。
牛・野菜・果実、それぞれを担当する3人の方にお話を伺いました。

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神内ファーム21って?

浦臼町を見下ろす高台にある「神内ファーム21」は、約600haという広大な土地で和牛の生産を中心に行う農業生産法人です。

現SMBCコンシューマーファイナンスの創業者である神内良一氏が幼いころからの夢であった農業を志し、1997年に設立。
2017年に神内氏は亡くなってしまいますが、北海道農業の発展を目指した想いは今も受け継がれています

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のびのびと育つ「神内和牛あか」

神内ファームで育てているのは一般的な黒毛和牛と、褐毛和種(かつもうわしゅ)のブランド和牛・神内和牛あか
繁殖から肥育までを一貫して行っており、浦臼農場では約1,400頭の牛を飼育しています。

冬はスペースを広くとった牛舎でゆったりと過ごし、夏は約130haという広大な土地で放牧。
飼料にも自社牧場の牧草を混ぜて使い、のびのびと育てられています。

牛たちについてお話を伺ったのは、仔牛の飼育を担当している己扇(みおうぎ)さん
倶知安町出身で、動物好きが高じて地元の農業高校に通っていたのだそう。

地元を離れて浦臼町で働くようになったいきさつを伺うと「学校で飼育していたのは黒毛の牛だったんです。卒業する際に進路や就職先を探す中で、神内ファームでは褐毛和種を飼育しているのを知り、”黒毛と褐毛ではどう違うんだろう?”と単純に興味を持ったのがきっかけでした」。

実際に神内和牛あかを育てるようになってみると「同じ牛なので全然違う!ということはないのですが、気性は異なっていたりして面白いです。黒毛和牛のほうが性格的にはおとなしいですね。だけどあか牛も暴れたりするわけではないですし、愛嬌がすごくあります」とにっこり。

kato

好奇心旺盛で、カメラを向けると鼻息とともにこちらをぎょろり。
レンズを思いきり舐められそうでヒヤリとしたベストショットです。

撮影にあたって色々なポーズをお願いしたのですが、牧草を手にして差し出すと、草を食むのではなく己扇さんの指に甘えるように吸い付いたのが印象的でした。

1年中収穫できる水耕栽培の野菜

神内ファーム21では和牛の生育のほか、野菜や果物の栽培も行っています。
葉物野菜を育てているハウスに入れていただいたのですが…

扉を開けると目に飛び込む、整然と並んだ野菜たち。一種のアート作品のような壮観さです。
「水耕栽培のハウスは4棟あり、1棟あたり1万株以上のリーフレタスを育てています」と野菜事業を担当する中村さん

ハウス内の温度や養液の管理にはコンピューターを導入。季節に合わせて環境を制御するため通年栽培でき、収穫は年間12回も可能です。
また、水耕栽培の利点として泥臭さのないフレッシュな味わいがあり、サンドイッチなどに使うとほかの食材を引き立ててくれるそう!

葉がふわふわと柔らかいというのも特徴で「近所の方も神内さんの野菜は柔らかくて食べやすいから選んで買って食べてるよ、なんて言ってくれました」と中村さん。
野菜に大事なのは太陽と栄養と温度、この3つです。なるべく太陽を当てて温度を管理し、健康的でおいしい野菜になるよう日々見守っています」。

北の大地で実る、南国の果実

また、ハウスでは果物も生産。なんと、インドなど熱帯が原産のマンゴーを雪深い浦臼の土地で育てているのです。
案内してくれたのは担当の石井さん。「野菜もそうですが、果物も一番大事なのは太陽を浴びさせること。日光に勝るものはありません。そして温度ですね。マンゴーは南国の果物で寒さに弱いので、ハウスで徹底して温度を管理しなければいけません」。

マンゴーが収穫できるのは年に1度だけで、例年8月ごろ。
それまでは温度管理などのほか、枝を剪定したり栄養を集中させるため摘果(てきか、よけいな果実を摘みとること)したりと、1年を通して手間ひまが欠かせません
取材時は3月ということもあり、まだ実はついていなかったのですが「ここから花が咲いて実がつくんですよ」と教えてくれました。

ずらりと並ぶマンゴーの木ですが、枝に紐を繋いで引っ張っているのに気が付きます。
「これは大きくならないようにしているのですか?」なんて尋ねると「これは誘引と言って、引っ張って枝にストレスを与えることで、花芽を出しやすいようにしているんです」とのこと。

kato

実をつけるには安寧な環境だけではなく、適度なストレスも必要。
これは果物も人間も同じなのかもしれません。

上の写真は実が色づき、収穫直前まで熟してきた時期のもの。
ネットに包まれているのは床に落ちるのを防ぐためで、自らの重みで落果したものを収穫します
そうすることで、最高に熟した状態のとっても甘いマンゴーとなるのだそう!

また、マンゴーの隣のハウスではレモンも栽培。ただ冬に落雷があり、制御機器に影響が出ているのだそう。
「なので今年は満足に育てられるかちょっと分からないのですが…それでも、チャレンジしてみますよ」と決意をにじませていました。

取材を終えて、砂川ハイウェイオアシス館へ

砂川ハイウェイオアシス館に戻ると、館内の「そらいちマーケット」ではちょうど神内ファームの野菜が販売されていました。

時間は13時ごろだったのですがほぼ売り切れの状態で、人気のほどが伺えます。
実もついていないマンゴーは当然まだ並んでいなかったのですが、例年8月ごろに入荷するそう。

写真は過去の入荷の様子ですが、とっても巨大なサイズ(およそ600g!)のものがあるのに注目。ここまで立派に育つのです。
豊潤な甘さで食べごたえも満点…夏が待ち遠しいですね!

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そらいちマーケットの商品は、収穫からすぐ店頭に並ぶため常に新鮮。
野菜もマンゴーも、一番食べごろのものと出会えますよ!

また、焼肉用のお肉や牛まん、コロッケなど神内和牛あかを使った商品もずらり。
赤身とサシのバランスが良い肉質で、そのうえうま味成分も多く、さまざまな料理に合うのだそう
かわいい牛たちの姿を見てきたため、ちょっと複雑な思いもありますが…

なかでも人気なのが「ビーフハンバーグ」950円で、フライパンで焼くだけで高級レストランのような仕上がりに!
また、館内にある「レストランおあしす」ではこの商品をそのまま使った「浦臼町「神内和牛あか」ハンバーグ定食」1,490円も味わえます。

オーブンを使って焼き上げることでうま味をしっかり閉じ込めて提供。
ハンバーグを割ってみると、肉汁がじんわりと染み出てと~ってもジューシー!
牛らしい肉肉しさがたっぷりで、少し酸味のあるデミグラスソースと好相性の逸品でした。


牛、野菜、果実を生産し、北の大地でチャレンジを続ける神内ファーム21、いかがでしたでしょうか?

kato

取材を終えてあらためて印象に残ったのは、スタッフさんたちの明るい笑顔
牛たちへの思いやりや”いいもの”を作っているという自信もうかがえました。

施設概要

名前神内ファーム21
住所浦臼町オサツナイ315-131
電話番号0125-67-3301
HPhttps://sites.google.com/view/jinnaifarm21/

名前砂川ハイウェイオアシス館
住所砂川市北光336-7
電話番号0125-53-2460
入館料無料
営業時間9:00~18:00(10~4月は~17:00)、レストランは通年10:30~17:00(LO16:30)
休館日無休(1/1のみ休館)
HPhttps://www.sunagawa-ho.co.jp/
バス停「砂川石山」から徒歩12分
行き方【札幌駅前から】札幌駅前」から高速あさひかわ号高速ふらの号(各のりば②)、または高速たきかわ号高速るもい号(各のりば⑤)
※バス停名をクリックするとのりば地図が見られます
【車】道央自動車道・砂川SAから入場。一般道からの場合は国道12号線から道道1027号に入り無料で入場可能

※当記事の内容は、2024年4月25日時点の情報です。

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