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【バスツアー】大人気!町長がバスガイドツアー/ニセコ町・片山町長編【前編】

シィービーツアーズカンパニーが誇るロングセラーツアー「町長がバスガイド」。
各町村の首長自らガイドを行い、通常の観光では見つけることのできない地域の深~い魅力を教えてくれる、他にはないバスツアーです。
今回は国際的なリゾートとして名高いニセコ町を舞台に、先進的な取り組みを続ける片山健也町長がご案内!
観光地としての魅力はもちろん、豊かな環境をいかしたこれまでの町づくり、そして地域や社会の未来を見据えたビジョンを大いに語っていただきました!

\前回の体験記はこちら/

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中央バス札幌ターミナルから「北海道遺産バス」で出発!

ツアーの集合はテレビ塔のすぐ東にある「中央バス札幌ターミナル」から。
ニセコ町の資料などを受け取り、北海道遺産がラッピングされたバスに乗り込みます。

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赤い車体に中空土偶やタウシュベツ川橋梁の写真が映える北海道遺産バス。
このバスに何度も乗ったことのある常連さんは「信号待ちで隣の車の人が二度見、三度見するから面白いのよね」と笑います。

札幌ターミナルを8:00に出発して約1時間、札幌市と喜茂別町の中間にあたる中山峠にて休憩です。

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飲み物の購入などを済ませてバスに戻ると…最初のサプライズが待っていました。

中山峠でわれわれを待ち構えていた片山町長が、ここでお出迎え!
ニセコに到着してから同行するものと思っていたためみなさんびっくり仰天。
自己紹介もそこそこに、早速ガイドを始めてくれました。

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未来を見据えつつ、「相互扶助」の精神を受け継ぐまち

「今でこそニセコは”とにかく高い”だとか”外国人のための観光地”なんてイメージがあると思います。でも35年ほど前には”聞いたことの無い観光地ベスト100”に入っていたんですよ」。
しかし、そのイメージを変えたのは住民の努力があったから、と続けます。

参加者全員にニセコ髙橋牧場ののむヨーグルトをプレゼントし「ウェルカムヨーグルトです。どうぞ飲んでみてください。こういう良いものを作る人たちが住んでいるから評判になるんです」と町長。

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コクがあるのにスッキリでおいしい!」「ツアー中にどこかで買えるのかしら!?」という感想が車内に響き、その様子を嬉しそうに見ながらガイドを続けます。

「これから小説家・有島武郎(ありしまたけお)の足跡を示す有島記念館を訪れますが、ニセコ町には今も彼の精神が息づいているんです。それは相互扶助の精神。経済的な合理性ばかり求めるのではなく、多様な意見を受け入れて人と人が関わり、だれ一人取り残さない社会を作ることを目指してきました」。

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国際色あふれ活発な交流が行われる一方で、土地に根ざした農業も盛んなニセコ町。有島は「空気、水、土のごとき類のものは、人間全体で使用すべきもの」と語りましたが、まさにその言葉が息づいているのではないでしょうか。

※出典:小作人への告別

「竹尾ペーパーショウ」も開催の有島記念館へ

中山峠を出発しおよそ40分、ニセコの最初の目的地・有島記念館に到着です。
館内には有島武郎の生涯や自筆のノートなどを展示し彼の思想を紹介するほか、小作人に無償開放した有島農場の農具なども収蔵されています。

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さまざまな企画展も常時開催しているのですが「実は今回8月にこのツアーをお願いしたのは、この企画展にもあるんです」と片山町長。では、今回の企画展はというと…

120年以上の歴史をもつ紙の専門商社・竹尾のペーパーショウが開催されていました!
企画展のテーマは『PACKAGING-機能と笑い』。思わずクスっとくるような表現や「何これ!?」と驚くようなデザイン。思わず手に取ってしまう魅力をもったパッケージの数々を展示します。

竹尾の井元札幌営業所所長もツアーのために駆け付け「パッケージにどんな思想が秘められているのか、そして紙のもつ表現力を感じてもらえれば」と語ります。

展示を見て回ると、一目でノックアウトされてしまうアイデアの数々に笑いが絶えません。
『cobato/メッセージカード 剣道』の前では「このポチ袋で渡せば、諭吉さんじゃなくて野口さんでも許してくれそうね」なんて声もささやかれていました。

展示は笑いだけではありません。紙の原料となる木材に対して植林なども行っており、紙を作ると同時に循環させる取り組みについても紹介します。

さらに奥に進むと12人のクリエイターによる、紙の「機能」に着目した未来の容器と包装を展示。
実用性があるのにアーティスティックなさまざまな発想が提示されます。

ツアーに参加した方の「まさに”カミワザ”ね」という声や「あっちの展示も紙だし、こっちの展示も紙。ちり紙もそうだし、お金も紙。紙って言ってもさまざまよねえ」というつぶやきがとても印象的でした。

もちろん、有島武郎の展示も行っています

ここまで企画展に焦点をあてておりましたが、当然通常の展示も行われています。
官僚で実業家の父を持つブルジョアである一方、無政府共産主義を唱えたクロポトキンやキリスト教に影響を受け、現実と思想の隔たりに苦悩を重ねた有島武郎。
常設展示室ではその文学世界と農地の無償開放に至る足跡をたどっています。

こちらは一面レンガでできており、竹尾ペーパーショウと同じ建物とは思えないつくり
重厚かつ静謐で、文学にひたるにはぴったりの雰囲気です。

道中で片山町長がニセコに今も残ると語った相互扶助の精神。
それを有島武郎自身がしたためた書も飾られていました。

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この書は農場を解放した際に、働いていた小作人たちに贈ったものなのだそう
思想をそのまま体現した、有言実行の書です!

ヌックアンヌプリで昼食タイム

竹尾ペーパーショーと有島武郎の生涯を堪能したあとは、ニセコアンヌプリのふもとにある「ヌックアンヌプリ」のレストランで食事タイム。
今年から夏期営業を行っており、シナモンやオレガノなどハーブを加えた飼料で育てた”真狩村産ハーブ豚”を使ったメニューが楽しめます。

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また、レストランに入るとここでもサプライズが。
ニセコ町で化学農薬や殺虫剤、除草剤などを使わず野菜を育てる「アムリタファーム」の齋藤ご夫妻からトマトのプレゼント!

「このトマトは海洋深層水を使ったフルーツ塩トマトです。有機農業従事者が集まるオーガニック・エコフェスタ2024でもグランプリ賞を頂いていますのでご賞味ください!」

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食べてみるとほのかなしょっぱさを感じ、その後から甘味やうま味、酸味がドッと押し寄せてきます!
塩味がトマトのポテンシャルを引き上げており、文字通りすばらしい塩梅でした!

そしてヌックアンヌプリでの食事は、真狩村産ハーブ豚のすき鍋御膳
メインのすき鍋のほか、季節の小鉢や味変のできるとろろなどがつく充実の内容!

すき焼きもいいけれど、地元産のお米や小鉢もおいしいわねえ」と食事を堪能しながらしばし団らんタイムです。

続きは後編にて!

ここまで片山町長のガイドとニセコの車窓風景、有島記念館&竹尾ペーパーショウ、そしてヌックアンヌプリの食事を楽しんだご一行。
お腹が満たされたあとはニセコアンヌプリゴンドラやニセコ蒸溜所の見学のほか、町役場&町長室にもお邪魔させていただきます。

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これらの様子は後編にてご紹介!こちらもぜひご覧ください!

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※当記事の内容は2024年8月22日時点の情報です。

これさえあれば、どこへでも。

今いる場所から近いバス停の場所も、目的地までのバス路線も、バスの現在地も、すべてがこれ一つでわかります。

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