何度も参加しているという根強いファンも多い、シィービーツアーズカンパニーの人気ツアー「町長がバスガイド旅」。
その名前の通り、各町の町長がバスに同乗して町の見どころや自慢などを教えてくれるという、なかなか体験できないユニークなツアーです。
これまでNotte.でも他のライターが参加レポをお届けしましたが、今回はわたくしkatoが初体験!
北海道のほぼ真ん中、南富良野町と上富良野町の町長とともにそれぞれのまちの魅力に密着します。
\シィービーツアーズの体験記事はこちら/
前回に引き続き、町長ツアーの後編をお届けします。 \前回の記事はこちら/ [sitecard subtitle=関連記事 url=https://kankou.chuo-bus.co.jp/bus/shik[…]
札幌から道の駅自然体感しむかっぷへ。南富良野町長と合流!
集合の札幌ターミナルからバスに揺られておよそ1時間30分、最初の目的地・占冠村の道の駅「自然体感しむかっぷ」に到着!
ここで休憩や買い物などを済ませます。そして…
ここからは南富良野町の高橋秀樹町長がわれわれに同行してくれます!
生まれも育ちも南富良野という高橋町長。
ここから金山ダムへ向かったのですが、その30分ほどの道中では南富良野町の特徴などをじっくり語ってくれました。
カヌーやカーリング、ラフティングなどスポーツとアクティビティが盛んな南富良野町。
その理由は町の9割を森林が占め、かつ清流・空知川が流れるという豊かな自然環境にあります。
現在人口は2300人ほどですが、なんとカーリング競技のオリンピック選手を3人も輩出しているのだそう!
北海道でここだけ!がある金山ダムを見学
「金山ダム」は1967(昭和42)年に竣工され、空知川の治水や発電、上水道の供給などを行っている施設。
また、ダムによってできた「かなやま湖」は北海道におけるカヌーの聖地として有名です。
2020年には土木学会の選奨土木遺産にも選定されている金山ダム。
今回のツアーでは特別に、その内部を見学します!
この日の気温は20度ほどでしたが湿度が高く、ちょっとじめっとしたお天気。
ただ、中に入るととってもひんやり!構内は夏も冬も5~8度程度に保たれているそう。
「夏は涼しくて、冬も外よりは暖かいなんて良い所ですね!」と笑いあいながらも、慎重に急な階段を降りていきます。
コンクリートで造られた神殿のようです
しばらく降りると、ダムの内部とは思えない広い空間に。
金山ダムは「中空重力式コンクリートダム」という空洞のある型式で、これは約3,000のダムがある日本でも13か所しかない貴重な造り。また、北海道ではここ1か所のみです。
コンクリートの使用量をなるべく減らすために内部を空洞にしたのですが、施工が難しく手作業に頼った部分も大きいため、現在では造れないそう!
外側からは見ることのできない、神殿のような荘厳さも感じさせるダムの中。
普段は非公開ということで、こういった体験もツアーならではです!
内部の見学を終えたらエレベーターを使ってダムの上部へ。
コンクリートに囲まれた地下から一気に視界が開けて、青い湖水と木々の緑がより眩く映ります!
「ダム上部はこれから紅葉が始まり、下部では春の桜並木が綺麗なんですよ」と高橋町長。違う季節にもまた訪れてみたいスポットでした。
南ふらの情報プラザで食事&幾寅駅でロケ地探訪
ダムの見学を終えた後はバスで約20分、町の中心部にある「南ふらの情報プラザ」へ。
ここで昼食をとったのですが、サプライズゲストが!
なんと!道産子におなじみの料理研究家・星澤幸子さんがいらっしゃいました!これにはツアーの参加者もビックリ!
実は星澤さんは南富良野町出身。その縁もあって、2022年には道の駅南ふらのに「ほしざわや 故郷店」というお店も開業しています。
今回頂いたメニューはその「ほしざわや」で提供しているおむすびなどで、星澤さんが朝早くから手作りしたもの!
お惣菜には地元の野菜がたっぷり。また、おむすびには玄米に近く栄養価が高い五分つき米を使用。
大きくて太いゴボウやジャガイモの甘みが感じられるポテトサラダなどで、南富良野の野菜のおいしさを堪能できました!
「伝統的な和食の良い所が詰まっていて、食べると体の調子も良くなりますよ」と星澤さん。
食事のあとには記念撮影にも応じていただき、みなさんウキウキとツーショットを撮っていました。
食事を終えた後は、情報プラザのすぐ隣にある「JR幾寅駅」を見学。
上の写真、よく見ると駅の名前が「幌舞駅」となっているのにお気づきでしょうか?
幾寅駅は映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地となった駅。
映画の中では幌舞駅として登場したため、そのロケーションセットや看板を残しているのです。
また、駅内部にも出演者のサインや小道具なども展示されており、なかでもツアー参加者の目をひいたのが主演である高倉健さんの衣装。
「高倉健さん、こんなに身長大きかったんだねえ」とみなさんしきりに感心するサイズです。
調べてみると180cmと長身だった健さん。ただ、調べるのと実際に見るのでは大違い!
なお、2024年4月の富良野~新得間の廃線に伴い、こちらは廃駅となってしまいます。
ただ、この駅舎などはこれからも保存していく予定です!
南富良野町役場で町長室にお邪魔します!
食事の後は町長ツアーの醍醐味!南富良野町の町長室にお邪魔します。
ツアー参加者全員で、町長と車座になってお話を伺いました。
「地方のどこでも人口減少が問題ですが、南富良野町では豊富な自然を活かしアウトドアに力を入れて移住者を募ったり、旅行者を招き入れています。私自身もラフティングを体験したり、ロードバイクを楽しんでいるんですよ」。
地方活性やインバウンドなどよく聞く言葉ですが、町長から直接お話を伺うとインパクトがあります。
そのほかにも町では子どもの医療費無償化や奨学金制度など、子育て支援も強く取り組んでいるそう!
くまささ茶(左)
また、南富良野町振興公社で作っている「くまささ茶」と、町内のミニトマト農家「鳥羽農園」さんのトマトジュースのプレゼントも。
「このジュースはミニトマトだけで作っていて砂糖などは加えていないのですが、ビックリするくらい甘くて美味しいですよ。こんな風に振ってから飲んでください」と高橋町長。
その場で飲んでみたのですが「本当に甘くてジューシー!」「砂糖を使ってないのにこんなに甘いんですね」という声がちらほら。
南富良野の大地と鳥羽農園さんの努力が生んだ自慢の逸品です。
北落合地区を南富良野高校の学生が案内!
役場を出た後は高橋町長からバトンタッチして、南富良野高校の学生がガイド。
山西瞳翔くん(左)と藤原悠斗くん(右)はどちらもカヌー部員で、インターハイにも出場する実力の持ち主。
そんな2人が富良野岳の麓に広がる北落合地区を案内してくれました。
そんな2人が富良野岳の麓に広がる北落合地区を案内してくれました。
広大な農地と富良野らしい丘風景が広がる北落合地区。
ジャガイモやニンジン、トウモロコシなどの栽培が盛んで「特にニンジンは南富良野町が収穫量日本一なんです!」と山西くん。
また昼夜の寒暖差が大きく、昼に作った栄養や糖を夜に消費せずため込むため、甘くて美味しく育つのだそう。
美味しいと言われる北海道の野菜ですが、さまざまな理由があるんですねえ。
ほかにも、ラフティングや釣りなどさまざまなアウトドア授業があるという南富良野高校の特徴や、これから行く道の駅でぜひ買うべきおみやげなどを教えてくれました。2人とも、ありがとう!
ホテルに到着、チェックインして道の駅で買い物へ
宿泊する「フェアフィールド・バイ・マリオット・北海道南富良野」は2022年にオープンしたばかりのホテル。
「道の駅 南ふらの」も道路をはさんですぐ目の前にあり、南富良野町や周辺観光の拠点にぴったりです。
新しい館内はとってもモダンな雰囲気で、客室も超オシャレ!
ツアーに参加した方からも「ベッドが高くてアメリカのホテルを思い出す」というコメント。
旅慣れた方ならではの視点だなあ、と感心してしまいました。
道の駅南ふらのでは、ドライフラワーやジャガイモを使った特産品などを販売。
特に限定販売の「南ふらのチップス」は箱買いする人も多い人気商品!
私もおみやげに購入しましたが「普通のチップスより厚くて、お芋の旨味が違う!」と大評判でした。
アウトドアブランド「モンベル」の道内最大級の店舗も隣接しており、キャンプやカヌー用品、サイクリンググッズなど、アクティビティの町・南富良野を楽しむためのアイテムが揃います。
地元食材を使うレストランが並ぶフードコートもあり、南ふらの情報プラザで頂いた星澤幸子さんのお店「ほしざわや 故郷店」もこちらに入っています!
ログホテルラーチで町長とフレンチディナー
ディナーは宿泊ホテルとは別の場所で、車で15分ほどのかなやま湖畔に建つ「かなやま湖 ログホテルラーチ」へ。
こちらは「じゃらん北海道」の「泊まってよかった宿大賞2022 50室以下部門」でも一位を獲得した人気ホテルで、地場食材を使うフレンチも自慢だそう!
高橋町長と一緒にテーブルを囲み、地元のふらのワインで乾杯!
お酒を飲めば場も和み、もっと詳しく町の話を聞いたりほかの話をしてみたりと、より町長やツアー参加者同士の距離も縮まります。
そしてどんどん出てくる北海道の山海の幸を使った美食の数々。
一皿一皿の彩りも美しく、贅沢なひとときを堪能させていただきました。
こうして南富良野町の魅力を最後まで満喫して夜が更けていくのでした。うーん、大満足。
1日目はここまで!2日目は南富良野町から北上し、上富良野町を巡ります。
\後編はこちら/
前回、南富良野町を満喫した町長がバスガイドツアー・南富良野町&上富良野町編。 \前回の記事はこちら/ [sitecard subtitle=前回の記事 url=https://kankou.chuo-bus.co[…]
※当記事の内容は2023年10月30日時点の情報です。